小腸上皮細胞膜には細胞外にくみ上げられたナトリウムイオンが細胞内に移動するときに発生するエネルギーを利用してブドウ糖を細胞内に輸送させる輸送タンパク質が存在する。イオンポンプなどの活動により一旦イオン分布の差が生まれると、今度はその濃度差を利用した受動輸送が可能になる。この受動輸送は、イオンチャネルと呼ばれるタンパク質によってなされる。イオンチャネルの多くは通常不活性型であり、何らかの刺激(膜電位の変化・リガンドの結合・リン酸化・機械刺激など)に応じて開閉する。膜タンパク質の外側にホルモンが結合すると、タンパク質の立体構造変化が生じ、細胞内に刺激が伝達される。活性酸素によって脂質の過酸化がおきると、膜タンパクの立体構造が破壊され、細胞機能が低下する。