コーラなどの酸性食品、酸性飲料によって、エナメル質が溶けてしまった状態を酸触歯という。エナメル質はハイドロキシアパタイトと呼ばれるリン酸カルシウムの一種で、酸性環境で溶出する。このようにカルシウムが溶出することを脱灰という。カルシウムは産生環境を中和するアルカリとして働くため、体が酸性化すると骨が溶ける。砂糖などを摂取すると口内にプラークが形成され、乳酸生成細菌が出現し、脱灰が進む。この現象は歯だけでなく骨にも及ぶ。また体内のpHが低下することでも酸性環境が作り出され、骨や歯の脱灰がおきる。砂糖や肉の過剰摂取など、体内pHが下がるような状態では、脱灰が亢進し、血中カルシウムが一時的に上昇する。この余った血中カルシウムが体中の異所性石灰化の原因。血管内では動脈硬化、尿中排泄されれば腎結石、プラークと唾液中や血中のカルシウムが混ざると歯石になる。