破骨細胞と骨芽細胞は互いの発生や機能を促進したり抑制する力を持っているので、正常な骨のリモデリングが行われるためには、両者のクロストーク(情報交換)が重要で、阻害されると様々な有害事象が起きる。骨吸収の信号伝達は PTH→骨芽細胞→破骨細胞の順に伝わる。これを無視して破骨細胞の働きだけを抑えようとするとかえって骨破壊が起きる。ビスフォスフォネート製剤は破骨細胞を不活化し、アポトーシス(細胞死)を誘導する。骨の吸収が抑制され、骨芽細胞も活性化されない。歯槽骨が人体の骨の中で、一番リモデリングが早いため、骨壊死も高頻度に見られる。顎骨壊死が起こる前の臨床所見としては、X線写真上で歯槽硬線の硬化として観察される。歯根膜腔が拡大し、歯の動揺・痛みとして感知される。骨代謝には様々な栄養素が必要で、特に重要なのはビタミンA、ビタミンD、ビタミンK。