マグネシウムはカルシウムの動きをコントロールしている。マグネシウムはカルシウムとブラザーイオンであり、カルシウムの拮抗物質。マグネシウムは、細胞膜上に存在し、カルシウムポンプを活性化させ、カルシウムチャネルを抑制することで、細胞内カルシウム濃度を保つ。筋肉の収縮などはカルシウムが細胞の外から中に入ってくることによって起こる。この反応性を保つために、マグネシウムによってカルシウムが細胞の外と中で10000:1に保たれている。マグネシウムがゲートキーパーとして、余計なカルシウムの流入を防ぎ、入ってきたカルシウムもマグネシウムがポンプを動かして排出する。マグネシウムが足りないと、筋肉収縮の反応性が落ちるし、カルシウムが細胞内にどんどん入ってくるので、細胞は収縮しっぱなしになり、最終的に細胞死を招く。この細胞の持続的な緊張が、マグネシウム不足の多彩な症状につながっている。