葉酸サプリの使い分け:
・活性化経路でわける
葉酸は、folic acid→a→folinic acid→b→5MTHF という順番に活性化されていく。
aの経路が悪いと、細胞分裂が弱くなるため、血液中MCVが高くなり、抜け毛が多くなる。その場合は、folinic acid を使うとよい。
bの経路が悪いと、メチレーション回路が回らなくなる。原因の多くはMTHFR という葉酸活性化酵素の遺伝子の変異によるもの。特に、C677Tの変異は日本人の45%に見られる。簡単な検査で確かめることができる。
5MTHFサプリでメチレーション回路を回すためには、一緒にビタミンB12も必要。両者がうまく働かない場合細胞分裂にかかわるフォリン酸への再生がうまくいきない。ビタミンB12を活用するMTR遺伝子などに変異がある場合は、5MTHFに加えてフォリン酸を摂るのもよい。
・精神症状で分ける
葉酸は、体内ではメチレーション経路を回すように働くが、脳神経細胞のシナプスにおいては、メチレーションを抑制するように働く。また、精神状態に与える影響は体内よりもシナプスでの葉酸状態が大きいため、メチレーション過剰の人に用いると精神症状軽減に役に立つ。