セロトニン、メラトニンがうまく作れない原因に、キヌレニン仮説がある。キヌレニン経路とは、タンパク質のトリプトファンを、ナイアシン(ビタミンB3)の活性型であるNAD(Nicotinamide adenine dinucleotide)へ変換する経路。セロトニン、メラトニンも、トリプトファンを原料に作られる。原料は同じトリプトファンだが、炎症があればセロトニンが作られる経路より、キヌレニン経路が優先される。ナイアシンまでの変換に必要となるマグネシウムやビタミンB6などの補酵素が不足していると、キヌレニン酸、キノリン酸が過剰となる。キヌレニン酸、キノリン酸は神経毒で、興奮、うつなどの症状が出る。眠れない人はトリプトファンが多い豆腐や牛乳を摂るようにと言われるが、炎症があれば逆効果。