ヘム鉄はミトコンドリア内で合成される。ミトコンドリアのマトリクス内でスクシニルCoAにグリシンが合体してαアミノレブリン酸(ALA)が出来る。ALAはミトコンドリアの外、細胞質側に出てポルホビリノゲンになる。その後、窒素を付けてポルフィリン環の原型を作り改めてミトコンドリアの中に戻る。ミトコンドリア内で鉄と合体してヘム鉄になり、改めてミトコンドリアの外へ出る。これら一連の反応が、赤芽球の中で起こり、小胞体で合成されたグロビンとくっついてヘモグロビンになる。ヘム鉄が合成されたら、赤芽球はミトコンドリアや核などの細胞内小器官を捨てて赤血球へと成熟する。