水銀が特に影響する部位(細胞部位別)
ミトコンドリア:体内の最も代表的なポルフィリンがヘム。ヘムはミトコンドリアで作られる。重金属はポルフィリン症を生じさせ、ヘム合成障害による影響が起きる。
→酸素供給の低下(ヘモグロビン分子にも水銀が結合する)。
→電子伝達系のシトクロム産生低下、エネルギー産生低下、ATP産生障害。
・細胞膜:有機水銀は脂溶性であり、細胞膜に取り込まれ、細胞膜および、そこに付随している機能性タンパク質も障害する。その中には免疫が、自己と非自己を見分けているマーカーも存在するため。免疫機能が過剰になれば、アレルギーや自己免疫疾患(花粉症、リウマチ、多発性硬化症など)を起こす。免疫が低下すれば、感染症を引き起こす。水銀が細胞膜上で化学物質と結合している場合、毛髪分析でカルシウム↑、マンガン↓、水銀↓のパターンが出現。
・核:核内のDNAに干渉。精子の分裂能力を低下させ、男性不妊の原因になる。染色体異常を起こさせ、ダウン症候群、流産の原因となる。生まれても、様々な影響を残す。成長してから、水銀の害を受けた場合、ATP産生低下は疲労症状を起こすが、 卵の成長段階でATP産生低下した場合、臓器形成障害を起こす。
