解糖系は、1分子のグルコースが2分子のピルビン酸になる反応。この反応で2ATPが作られる。酸素は不必要で、NAD+(酸化型ナイアシン)、ビタミンB1などの力を借りて反応が進む。解糖系で出来たピルビン酸は十分な酸素があればミトコンドリア内に入りこのあとのTCAサイクルに引き継がれる。酸素がないとTCA回路に進めないため、乳酸に変換される。この代謝は主に肝臓と筋肉で行われるが、肝臓ではこの反応が可逆的に進行して乳酸からブドウ糖を合成する事が出来る。これを糖新生という。筋肉では必要な酵素(グルコース-6-ホスファターゼ)がないため、糖新生はできない。筋肉内のグリコーゲンは筋肉運動のみに使われる。十分な酸素供給が追いつかない状態で運動をすると、アセチルCoAは、酸素を必要とするTCAサイクルに入れないため、解糖系によって筋肉内に乳酸が蓄積する。