TCAサイクルで生み出された水素は、NAD(ビタミンB3関連物質)、FAD(ビタミンB2関連物質)と結合して、電子伝達系に到達する。ミトコンドリアの内膜をⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと数字のついた複合体と呼ばれるタンパク質が貫通する。クエン酸回路から複合体Ⅰに向かってNADHが手渡される。NADHの酸化で得られた電子が、これらの複合体に受け渡されていき、膜の外にエネルギー(電気化学ポテンシャルという)を溜め、そのエネルギーを使って、ATP合成酵素を作る。電子が受け渡されていく仕組みなので電子伝達系と呼ばれる。