胃切除やヘリコバクタピロリ菌感染、胃酸分泌抑制剤の内服などによって胃酸分泌量が低下すると鉄吸収が悪くなるため、鉄欠乏性貧血が起こりやすくなる。鉄は主に十二指腸から吸収されるが、吸収されるためには、鉄が可溶化していることが条件。胃酸は鉄化合物を酸性化して溶存しやすい状態(イオン化する)にすること。特にFe3+は中性環境下ではイオンとして溶存できない。だから、胃酸でpHを落として溶存化させる。