ビタミンB6を大量投与すればGABAが多く作られるかというとビタミンB6摂取で逆に悪くなる自閉症の子供もいる。ビタミンB6はグルタミン酸デカルボキシラーゼだけでなく、キノリン酸経路を亢進させる補酵素でもあるから。ビタミンB6過剰摂取はキノリン酸を増加させる。このキノリン酸は化学構造がグルタミン酸に酷似しており、同様に神経興奮物質として働く。ビタミンB6は他にもCBS(シスタチオニンβシンターゼ)の補酵素として働き、動脈硬化促進因子のホモシステインの代謝に関わったり、COMT(カテコラミンOトランスフェラーゼ)の補酵素として働き、ドーパミンやエストロゲンの代謝に関わ ったりする。女性は生理周期の後半にエストロゲン量が増加するで、代謝酵素のCOMTが処理に追われ、ドーパミンを十分に代謝が出来なくなりイライラしやすくなる場合がある。
