THFは 5,10-メチレンTHF となり、更に還元されて5-メチルTHFとなる。この5-メチルTHFがメチル基供与体で、全身にメチル基を供給する。これがビタミンB12の補酵素的な作用を借りて、THFに戻る。この過程でホモシスチンがメチオニンに変換される。このプロセスの律速段階を司る 5,10メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)はその異常が高ホモシスチン血症を来す原因になりうることから臨床的に重要な酵素。この酵素の補酵素はビタミンB2であり、この酵素の活性に大きく関わる677番目の塩基配列に遺伝子多型が多く見つかる事が話題となっている。メチル化経路が妨げられることによる自閉症発症に関連する。5,10メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)の遺伝子変異が、高ホモシステイン血症からの脳虚血性疾患、葉酸代謝異常による先天性の神経障害、メチル化の抑制による自閉症の発症にかかわるとされている。