レチノイン酸はATRA(オールトランスレチノイン酸)と9-cisレチノイン酸の2つの形がある。これらはそれぞれ二量体(2つの分子の複合体をこう呼ぶ)を形成し、その二量体がそれぞれ、受容体に結合する。ATRAの二量体の受容体を RAR(retinoic adic receptor)、9-cisレチノイン酸の二量体の受容体をRXR(retinoic acid X receptor)という。これらがDNAと結合して作用を発現するのだが、9-cisレチノイン酸の二量体は時にはATRAに対して抑制的に働くこともある。受容体を分けることで、自然なアゴニスト、アンタゴニストの関係を作っている。
