ビタミンDの働き:
・腸、骨、腎臓 副甲状腺→腸、骨、腎臓及び副甲状腺の細胞でのビタミンD受容体の活性化は、血中のカルシウム及びリン酸の濃度の維持及び骨密度の維持を司っている。
・皮膚免疫細胞→細胞の分化コントロール、抗菌ペプチド(ディフェンシンやカテリシジン)の産生。ヒト免疫細胞が細菌の細胞壁に触れると、1α-ヒドロキシ酵素とVDRを作り出す。抗菌性ペプチドを作る遺伝子の近くにVDRE(ビタミンD応答配列)が存在する。
・免疫細胞→免疫応答を抑え、炎症反応を抑制する。自己免疫疾患(多発性硬化症、1型糖尿病、クローン病など)への応用が提案されている。
・すい臓、乳房、前立腺→すい臓ガン、乳ガン、前立腺ガンに1,25ビタミンD類似物質の投与で発ガン抑制の報告がある。DNAが傷ついた場合に増殖を停止、もしくは分化させ成熟細胞にする。血液中の25-OHビタミンDの数値が、24.5ng/ml よりも低い場合には、インスリン抵抗性を持ちやすくなる傾向がある。
・血管平滑筋 内皮 心筋細胞→血圧コントロール、心筋梗塞の予防に。1.25Dはレニン-アンジオテンシンシステムのネガティブな内分泌抑制因子とも言われている。